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実家じまいはどう始める?実家売却の流れと始め方を解説

不動産売却

平沼  善浩

筆者 平沼  善浩

不動産キャリア20年

空き家・土地売却の専門家・住宅ローンの専門家です。不動産業界20年の経験と、1級ファイナンシャル・プランニング技能士の専門知識を活かし、不動産売却と住宅ローンの両面からサポートします。高く売りたい、早く売りたい、ローンが残っているなど、一人ひとりのご事情に応じた最適な売却プランをご提案いたします。

親が高齢になり、実家じまいをそろそろ考えたほうがよいのではと感じていても、実家売却の始め方や具体的な流れが分からず、不安を抱えている方は少なくありません。
また、自分たちが住まない実家をこのまま残すべきか、売るべきかで家族の意見が分かれ、話し合いが進まないケースもあります。
そこでこの記事では、実家じまいを検討し始めた40代から60代の方向けに、実家売却の基本的な考え方から、始め方、準備、手順までを分かりやすく整理してご紹介します。
今すぐ結論を出さなくても、全体の流れを知っておくだけで、これから何を話し合い、何から手を付ければよいかが見えてきます。
実家をめぐる不安を少しずつ解消し、家族にとって悔いのない選択ができるよう、一緒に整理していきましょう。

実家じまいとは?実家売却を含む基本の考え方

実家じまいとは、親や自分が暮らしてきた実家について、将来の利用方法や管理方法を決め、必要に応じて処分まで進めることを指します。
具体的には、実家を売却して現金化する方法のほか、賃貸として貸し出す方法や、老朽化が進んでいる場合には解体して更地にする方法などがあります。
また、将来的に誰が管理するのかを明確にし、空き家にしないようにすることも、実家じまいの大切な視点です。
こうした選択肢を整理し、家族の状況や資金計画に合った形を早めに検討することが重要です。

実家じまいを始める主なタイミングとして、まず親が元気なうちに話し合いを進めるケースがあります。
国土交通省は、空き家を放置しないために、家族で早めに「誰が住むのか」「売るのか」「貸すのか」といった方針を話し合うことの大切さを示しており、元気なうちの準備が重要とされています。
このほか、親が介護施設に入居して実家が空き家になったときや、親が亡くなり相続が発生した後に、相続人が実家じまいを進める場合も多くなっています。
いずれのタイミングであっても、感情面の整理と並行して、維持費や将来の負担を見据えた判断が求められます。

実家をそのまま放置すると、資産価値の低下や老朽化による倒壊リスク、防犯・防災面での不安が大きくなります。
国土交通省は、空き家を放置すると売買が難しくなるだけでなく、地域への悪影響や固定資産税・修繕費・解体費などの負担が重くなることを指摘しており、早めの活用や処分の検討を呼びかけています。
また、総務省の住宅・土地統計調査によると、全国の空き家は2023年時点で約900万戸と、過去最多となっており、空き家問題は今後も重要な課題と見込まれています。
このような背景から、実家を空き家にしないために、早い段階から実家じまいに取り組むことには、大きなメリットがあります。

選択肢 主な目的 注意したい点
実家売却 現金化と維持負担解消 相続や税金の確認
賃貸として貸す 家賃収入の確保 空室リスクと管理負担
建物の解体 老朽化リスクの解消 解体費用と固定資産税


実家じまいを始める前に決めること・準備すること

実家じまいを無理なく進めるためには、まず家族全員の気持ちをそろえることが大切です。
親がこれからどこで、どのように暮らしたいのかという希望を丁寧に聞き取り、老後の生活費や介護の見通しも含めて話し合う必要があります。
あわせて、将来子ども世代の誰かが実家に住む可能性をどう考えるのか、兄弟姉妹それぞれの事情を共有し、納得感のある方向性を決めておくことが重要です。
国土交通省も、空き家を生まないために「誰が住むか」「売るか」「解体するか」などを早めに家族で検討することを促しています。

実家を売却する、あるいは将来の売却を視野に入れる場合は、権利関係の確認が欠かせません。
具体的には、登記簿で所有者の名義と現在の住所が一致しているか、相続が発生している場合は相続登記が済んでいるかを確認します。
あわせて、住宅ローンなどの抵当権が残っていないか、共有名義になっていないかも事前に把握しておくことが重要です。
権利関係が整理されていないと、売却手続きが進められず、結果的に空き家として放置される要因にもなり得るためです。

売るか残すかを考える際には、感情面だけでなく、今後の費用負担と管理の手間を冷静に見積もることが求められます。
総務省などの資料によれば、空き家であっても固定資産税は原則として毎年課税され、国土交通省の調査では維持管理費が年間数万円から十数万円かかる世帯が多いとされています。
これらに加えて、遠方から通う交通費や、草刈り・点検の時間的負担も無視できません。
こうした実際の負担と、実家に対する思い出や将来の利用見込みを比較しながら、「売る」「残す」「一定期間様子を見る」といった現実的な方針を家族で決めておくことが大切です。

確認・準備の項目 主な内容 押さえたいポイント
家族の意向整理 親と兄弟姉妹の希望把握 将来住む可能性の有無
権利関係の確認 名義・相続人・抵当権 登記内容と実態の一致
費用と維持負担 固定資産税と管理費 売るか残すかの判断材料

実家売却の具体的な進め方と手順を分かりやすく解説

実家売却を進める前には、まず家の中の片付けや家財整理の計画を立てることが大切です。
思い出の品や貴重品は早めに家族で確認し、残す物と手放す物を整理しておくと、売却の判断がしやすくなります。
また、傷みや汚れが気になる場合でも、大規模なリフォームをするか、現状のまま売るかは、売却価格と工事費用とのバランスを見ながら判断する必要があります。
一般的には、費用に対して価格アップの効果が見込みにくい場合は、最低限の清掃や簡易な補修にとどめる方法も検討されています。

次に、売却の大まかな方向性を決めるために、査定価格のイメージをつかんでおくことが重要です。
不動産の売却価格は、周辺の取引事例や築年数、構造、立地条件、接道状況など、複数の要素から総合的に判断されます。
そのため、査定価格は「絶対」ではなく、売却時期の希望や、どの程度の期間で売り切りたいかといった事情も踏まえながら、希望価格の幅を考えておくと良いです。
なお、売却時期については、固定資産税の負担や今後の維持管理費も考慮し、早めに売るか、ある程度時間をかけて売るかを比較検討することが大切です。

売買契約を締結してから引き渡しまでの流れは、おおむね共通した段取りがあります。
一般的には、購入希望者からの申込み内容を調整し、条件がまとまった後に売買契約を締結し、手付金の授受を行います。
その後、残代金の支払い日までに、必要な書類の準備や抵当権抹消手続き、引っ越しや残置物の撤去などを進め、残代金決済と同時に物件の引き渡しを行う流れです。
あわせて、売却時には仲介手数料、印紙税、登記関連費用、場合によっては測量費や建物解体費など、複数の費用がかかるため、あらかじめ概算を把握しておくと安心です。

段階 主な内容 費用の例
売却前準備 家財整理・簡易清掃 処分費・清掃費
契約締結 条件調整・契約書作成 印紙税・仲介手数料
引き渡し 残代金決済・名義変更 登記費用・測量費

実家じまいで押さえておきたい税金・相続・補助制度の基礎知識

実家じまいで実家を売却するときには、譲渡所得税などの税金が関係する可能性があります。
売却価格から取得費や譲渡費用などを差し引いた利益が「譲渡所得」となり、その金額に応じて税金が計算されます。
居住用財産に該当する場合には、一定の条件を満たすことで、特別控除や軽減税率などの特例が適用できる制度もあります。
どの制度が利用できるかは個別の状況によって異なりますので、早めに仕組みを理解しておくことが大切です。

相続が発生した後の実家を売却するには、まず相続登記を済ませて名義を相続人名義に変更することが重要です。
相続登記は、原則として相続が発生した日から一定期間内に申請することが義務付けられています。
期限内に手続を行わない場合には、過料が科される可能性があるため注意が必要です。
また、複数の相続人がいる場合には、遺産分割協議書を作成し、誰がどのように不動産を取得するかを明確にしてから売却の手続きに進みます。

実家を空き家のまま放置すると、固定資産税などの負担に加えて、防災や防犯面でのリスクも高まります。
そのため、国や自治体では空き家対策として、要件を満たした空き家の売却や解体などに利用できる特例や補助制度を設けています。
具体的な内容や利用条件は地域や年度によって異なるため、最新情報を自治体の窓口や公的機関の情報から確認することが大切です。
まずは制度の有無や概要を把握したうえで、自分に合う支援策があるかどうかを専門家に相談しながら検討すると安心です。

確認したい項目 主な内容の概要 相談の主な窓口
譲渡所得に関する税金 譲渡所得の計算方法や特例の有無 税務署や税理士
相続登記と名義変更 義務化された相続登記の手続き 法務局や司法書士
空き家関連の特例・補助 空き家対策の特例や補助制度 自治体窓口や公的機関

まとめ

実家じまいは「いつか」ではなく「準備できる今」から動き出すことが大切です。
家族でしっかり話し合い、親の希望や相続のこと、売るか残すかの考えを共有しておきましょう。
片付けや権利関係の確認、税金や制度の基礎知識を早めに押さえておくことで、慌てずに実家売却を進められます。
当社では、相談から売却の流れ、費用や税金の見通しまで、分かりやすく丁寧にサポートしています。
「うちの場合はどう進めればいい?」という段階でも構いませんので、まずはお気軽にお問い合わせください。

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